投稿日:2016年6月3日
院長の加藤です。
昨日の6/2の診療後に、母校の国立東京医科歯科大学にてスタディグループ「GN会」で発表してきました。
私が、こういう勉強会で発表するのは、日々の診療に「第3者の目で見られているという緊張感を持ちたい」からです。
「歯科は密室での治療」言われることがあります。つまり、ドクターしか治療の是非がわかりません。
虫歯を取り残しても、詰めてしまえば「見た目上」治療は終了してしまいます。
歯科は、再治療が多いので、きっちり治療を行うことが大切だと思うからです。
私は、「重度の歯周治療に罹患した患者の咬合再構成、オールセラミック修復」という題名で発表してきました。
重度の歯周病になってしまった患者様に、外科を伴う治療を行い、かみ合わせを仮歯で一度作り、最終的にはすべて白い歯「セラミック」で被せ物を終了したケースです。
歯周病が重度になってしまうと、治療が大変長くなります。被せ物をまでやると数年かかりになることも有ります。最終的には満足されて治療が終了いたしました。
歯を入れてからが最も大切なので、長期に維持できるよう観察していきたいと思います。
他では、ジルコニアやe.max(セラミック)などはcad/camという装置を用いて歯を作るわけですが、接着剤の厚みに関する考察や、ジルコニアの破折に関する話、制作過程での限界なども話しました。
最後には、現在治療中のレントゲンを見ながら治療方針について意見を交換しました。
入れ歯の下に、切り株のように歯を残す(残根)治療が有りますが、残すと入れ歯が安定するときがありますが、歯茎の腫れや、義歯にあたってきて調整が必要になったりするので、保存の是非について意見を交換しました。
「絶対歯を残す」=「善」ということではなく、やはりお口全体をみて、抜歯すべきところはきちんと患者様に説明することが大切だと思いました。